タンパク質と猫の体の関係は?タンパク質の少ないキャットフードは大丈夫なの?

キャットフードの成分表を見ると、主成分に、肉や魚類が初めに表記されているものと、穀物がメインのものがありますよね。

この違いは猫にとってどのような影響があるのでしょうか?たんぱく質と猫の体の関係についてみてみましょう。

猫には必須のタンパク質

猫の体を作るタンパク質

引用元:http://scratchingpost.treehouseanimals.org/dear-lucy-keeping-new-years-eat-better-resolutions/

タンパク質は、アミノ酸がくさり状につながって構成されているもので、肉や魚介類、卵、牛乳や乳製品などに含まれている栄養素です。肉食の猫にとっては、タンパク質は欠かせない栄養素です。

タンパク質は、猫の体の臓器や筋肉・皮膚や被毛を作る素になったり、ホルモンや酵素、抗体をつくるためにも使われます

キャットフードの原材料では、大きく2つに分けられます。チキンや七面鳥、ボークなどの肉類、サーモン、まぐろ、かつおなどの魚類、卵などの動物性たんぱく質。もう1つは、大豆や小麦、とうもろこしなどの植物性タンパク質です。

猫の毛や皮膚もタンパク質で作られているので、毛並みや艶の状態にも関係があります。

必須アミノ酸の種類

タンパク質を作るアミノ酸は、約20種類あります。このうち、体内で合成できず、食事から取らなければならないアミノ酸が「必須アミノ酸」です。必須アミノ酸の種類や数は動物によって異なります人間は9種類、犬は10種類、猫は11種類です。

猫とタンパク質の関係とは?

猫の腸の長さとの関連

引用元:http://goo.gl/T1M6QH

本来、猫はネズミや鳥などの小動物や、昆虫などを餌とする肉食動物で、タンパク質は重要なエネルギー源です。人間や犬は雑食動物で、腸の長さは、頭のてっぺんから足の裏までの5倍ほど。

猫の腸は、雑食や草食動物に比べると短く、口から肛門までのおよそ4倍といわれています。短い腸は、タンパク質の吸収・代謝に優れていますが、小麦やトウモロコシなどの穀類の消化には向いていません。

つまり、できるだけ穀類が少ない、動物性タンパク質の方が猫の消化には良いといえるのです。

猫に必要なタンパク質の量は?

引用元:https://goo.gl/LLAt6q

猫は肉食動物なので、生きていくために多くのタンパク質を必要とします。具体的には、以下の量が必要です。

 タンパク質の必要量  (1日/体重1kg)
 猫  7.0g
 犬  4.8g
 人間  1.2g

アメリカのペットフード認定委員会であるAAFCOの基準では、ペットフードの中に最低でも26%のタンパク質が含まれている必要があるとされています。ただ、
近年では、肉食が本来の姿である猫の食性を考慮してより多くの量が必要とされています。

小型の猫や子猫は、比較的少なくても大丈夫ですが、運動盛りの活発な時期の成猫には、多くのタンパク質が必要になります。また高齢になると、一回の食事量が少なくなってくるので、タンパク質の少ないキャットフードを与え続けていると筋肉が衰えてきます。

定期的に猫の体重をはかり、必要な分のタンパク質を与えてください。

ぼーちゃん
猫の年齢や種類など健康状態に合わせて、タンパク質の量を調整しましょう。

植物性タンパク質の消化率

猫は肉食の動物なので、与えるタンパク質は動物性のタンパク質が好ましいです。前述したように、猫は穀物類の消化能力が高くないからです。

ただ、食品加工の技術が進歩し、植物性タンパク質でも十分に吸収できるように加工されているものが成分として使われているフードもあります。原材料を加工をすると、タンパク質は消化率が高まります。大豆でいえば、豆腐に加工して食べる方が、より消化性が良くなります。

ペットフードでも、肉類、大豆、小麦などの原材料から、タンパク質を取り出し加工をすると、消化率は90%以上まで向上するそうです。ロイヤルカナンのドライフードで、「超高消化性タンパク(L.I.P.)」と表示されているものは、この類にはいります。

ぼーちゃん
すべてのキャットフードの穀物が、消化吸収しやすいように加工されているわけではないので、気を付けてください。

猫の体質に合ったフードの選び方

引用元:http://goo.gl/0U6HMn

なんでも食べてくれる場合は問題ありませんが、好き嫌いが多いのが猫の特徴です。ドライフードを問題なく食べる筋肉をつけてシャープな体を維持したい少量しか食べない猫にはタンパク質が多く穀物フリーのキャットフードがおすすめです。

一方ドライフードをあまり食べてくれない猫には、ウェットフードや生肉などのトッピングでドライフードを併用して食べさせることもあるかと思います。この場合は、たんぱく質の量が少なめのフードで栄養のバランスをとるといいでしょう。猫のなかには、高たんぱく質フードを与えると、お腹を壊し軟便になってしまうものもいます。

大切なのはバランスと質

タンパク質が猫にとって大切なことはわかりますが、どのようなタンパク質を使っているのかも大切です。消化吸収がよくて、タンパク質の原料の品質が良く安心のできるものであるか、また他の成分との栄養バランスも大切です。いくらタンパク質が良くても、単体で体に良い働きをしているわけではありません。

タンパク質の不足が与える影響は?

不足すると、発育が遅れ体重減少・体の機能の低下などの悪影響を及ぼし、被毛の発育も悪くなります。

特に、子猫のときには、タンパク質の不足は将来の生育に大きな影響を与えてしまいます。十分なタンパク質量を与えるように、注意してください。

摂りすぎも注意

摂りすぎで余ったアミノ酸は、エネルギーに利用されます。が、エネルギーが必要でない場合は、体内に脂肪となって蓄積されます。猫の体に必要なタンパク質といえども、あげすぎは肥満のもとになってしまいます。

タンパク質から分離されたアンモニアは、肝臓で尿素や廃棄物になり、腎臓で尿として排泄されます。しかし、多すぎると処理できず体内に蓄積され、腎臓に負担をかけてしまいます。その結果腎機能が低下し、腎不全になる恐れもあります。

定期的に猫の体重をはかり、適切な量のタンパク質を与えるようにしましょう。

キャットフードの成分表をチェックしよう

安いキャットフードの成分表を見ると、穀物がメインでかさましし、量が少なく、質の悪い動物性たんぱく質を使っている場合が多いです。猫の嗜好性を刺激する添加物も使われているので食いつきはよいのですが、人間でいうスナック菓子やカップラーメンのようなジャンクフードを毎日食べているようなものです。

長期に与え続けると、体に悪影響を与えます。肉食が主体の猫には、自然の理にかなったフード、つまり、質の良い動物性たんぱく質が適切な量含まれるフードを選んで与えてあげたいものですね。

パッケージ裏の成分表には、成分の多い順番に原材料が記載されています。「トウモロコシ」などの穀物が中心のキャットフードは、長期的に与え続けると、不健康のもとになるリスクも。「チキンミール」「サーモンミール」など、動物性タンパク質をメインにしたキャットフードを与えてあげましょう。