猫が嘔吐しても安心?頻繁に吐くと病気のサイン。嘔吐と病気の関係性

健康で心配のない猫の嘔吐と病気のサインである場合の違いはなにか?危険な吐瀉物とはどのようなものか?また、猫が吐くと、どのような病気の疑いがあるのか?など、猫の嘔吐と病気の関連性などについて探ってみました。

猫が吐くこと自体が問題ではない?

人間に比べると、猫はよく嘔吐します。この理由は、猫の喉の構造にもあります。例えば、人間は、簡単に硬いものを飲み込むことはできません。それは喉に刺激が加わったときに反射的に外へ押し出そうとする「えずき」が起きるからです。これを「嘔吐反射」と呼びます。

一方犬や猫はこの反射が弱く、水が無くても固いフードを難なく飲み込めてしまいます。本来の食べ方が丸呑みを基本としている所以であるといわれています。ですから、猫の場合はいったん飲み込んでから、吐き出すということもよくあります。例えば、餌を大量に飲み込んでしまった場合なども、胃袋から押し返して嘔吐するということがあります。

猫が吐くときの行為


猫が胃の内容物を強制的に吐き出すときは、後足を折り曲げて前足で上半身を支えお腹を何度か伸縮させる動きを繰り返し、カッコンカッコンという音を出しながら、胃の内容物を食道までせり上げます。内容物が十分せり上がってきたところで、腹筋を思い切り締めつけます。同時に頭を前方に突き出し、大きく口を開けて吐き出します。

吐く猫を観察

吐いた内容物のチェック

引用元:http://goo.gl/KbhhBM

●食べたもの:あまり消化されていない状態の場合は、早食いをしすぎて、消化が追いつかないため起きるそうです。食べた後、元気ならば問題ありません。対策としては一度に餌を与えず小分けにして時間を置いてから与えるようにしましょう。

●毛玉が混じったもの:毛づくろいで飲み込んだ毛玉を吐き出しています。こまめにブラッシングをして抜け毛を減らしたり、毛玉ケア用のフードを与えましょう。

●猫草がまじったフードや毛玉:猫草を食べることで、胃を刺激し毛玉を排出する行為だといわれています。全ての猫が、猫草で毛玉を吐こうとはしませんが、自然の行為なので元気であれば問題ありません。

●吐いた液体の色:少し様子を見てみましょう。胃腸が疲れて吐く場合もあります。そういう時は、1日絶食させることで機能が回復することも。ただし元気がなく吐く回数が何回も続くようでしたら病院に連れていきましょう。

●血が混じった物:血が混じっていたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。病気の可能性が大です。

吐くタイミング

食事の後すぐ:内容物が食べた餌の場合が多いです。この場合は、早食いの大食いが原因です。

食事のタイミングとは無関係な時:食後などの決まった時間ではなく、何度も続けて吐いたり、時には、内容物に血が混じったり胃液や胆汁を吐くなどの症状の場合は、体調不良やストレス、病気が原因の疑いが。病院へ連れていきましょう。

決まったものを食べるとすぐ吐く:毛に艶がない、特定のものを食べると吐く場合は、食べ物の添加物などに対してのアレルギーが考えられます。病院でアレルギー検査を受けてもらうのが一番ですが、コストも高くつきます。一度無添加のナチュラル系フードに切り替えてみてはいかがですか?何を食べると吐くか、記録に付けて様子をみることも大事です。

引用元:http://goo.gl/BXfePd

無添加フード参考サイト

吐く回数

1回だけの場合:一回だけ吐いた後元気で普段どおりであれば問題はないでしょう。

続けて何回も吐く:病気の可能性もあるので、続くようなら病院へ連れていきましょう。

吐く理由

健康な猫の場合

引用元:http://goo.gl/ZGCRoQ

毛玉を吐く
毛のグルーミングで飲み込んだ体内の毛を吐き出す行為で、問題ありません。

●添加物が多いフード
内臓がデリケートな猫は、安価なフードによく使われている香料などに反応して吐いてしまう場合があります。

●大食いの猫やフードを噛まずに飲み込む
よく食べる猫は、一気に大量の餌を丸呑みしてしまう場合が。胃袋の容量以上に食べると反射的に体外へ押し出そうと吐き気をもよおします。

●年齢に合わないフード
高齢の猫は、運動量も減るので油分も少なめ、若い猫のように栄養分も必要ありません。また消化酵素も減少してくるので繊維が多すぎても胃腸に負担をかけてしまいます。年齢にあわせた餌は、歯の弱くなってきた高齢の猫に食べやすいよう工夫されています。

●虫をよく食べる
普段から虫を食べる習癖がある猫は、とりあえず食べて後から吐き出すということがよくあるそうです。

草代わりにドライフードを食べる
吐いても食欲があるなど元気で、排尿排便も正常、体重も維持できているようなら問題ありません。お腹が空いている朝方などは、白い泡や黄色い液体を吐くことはありますが、胃が空っぽな状態なので、胃液や胆汁だけが出ている状態です。。草を食べて毛玉を一緒に吐くようにドライフードを丸呑みして毛玉をはこうとすることもあるそうです。

ぼーちゃん
連日何度も吐くようなら病気の疑いも。

異常のサイン

一方で、怪我や様々な病気のサインの場合もあります。

●最近頻繁に吐くようになった

●食べたりたべなかったりと食欲にムラがある

●便が柔らかかったり下痢気味で痩せてきた

●食事の後必ず吐く

●血が混じっている

以上の症状が出たばあいは、胃腸、膵臓、肝臓、腎臓などの病気が疑われます。

おもちゃなどの誤食

引用元:http://goo.gl/gMeFX6

おもちゃを誤って飲み込むケースもあり、この場合は緊急を要し早く吐く必要があります。吐こうとしても吐けない、大量によだれを出す、食欲が急に落ちるなどの症状があれば、誤食の危険も。放置すると、消化管のダメージも大きくなります。すぐに病院へ連れて行き、異物を取り出す必要があります。胃の中は、内視鏡で取り出し、腸にあれば、開腹手術となるでしょう。

ひも状のオモチャ・布切れなどは、誤飲してしまう恐れがあります。遊んだ後は、オモチャはあるか、欠けている部分がないかなどを確認して下さい。

中毒性の物質を口にした可能性

引用元:http://goo.gl/Sz4KRH

症状が、嘔吐以外に下痢・発熱・けいれんなどを伴う場合は、植物や薬品など中毒性の物質を口にした可能性があります。緊急性が高いので、すぐに病院へ連れて行きましょう。

●吐瀉物から薬品臭がする

●吐こうとするが何もでない

寄生虫が体内に潜んでいる場合

引用元:http://goo.gl/koy6pv

猫の腸内に寄生している虫がいると、吐くときに一緒に外へ排出される場合があります。種類や大きさ、感染経路もさまざまです。主な7つの寄生虫は以下の通りです。

回虫:大きさは10cm以下、虫の卵を飲み込んだり、母猫の胎盤やお乳から感染。

鉤虫:1.5cm以下、幼虫を口から飲み込む。皮膚から侵入など。腸の粘膜から血液を吸う。

●鞭虫:7cm以下、卵を口から飲み込む。腸の粘膜に寄生、血液を吸う。

●マンソン裂頭条虫:1~2m、幼虫が寄生しているカエルやヘビを食べることで感染。

●瓜実条虫:50cm以下、幼虫がいる野鼠を食べることで感染

猫条虫:60cm最大で、幼虫をもった鼠を食べることで感染。

病気が原因

引用元:http://goo.gl/kCv730

さまざまな病気のサインとして嘔吐の症状があります。考えられる主な病名は

急性胃炎や胃潰瘍:繰り返し嘔吐し、最悪の場合は命を落とす結果に。原因はさまざまですが、刺激のある薬物や異物を飲み込む・腐ったものを食べる・お腹の冷えなどより急性胃炎を発症するケースが。

普段から新鮮な餌や水を与え、猫の食べ物に気を配ってくださいね。

慢性胃炎:嘔吐のほかに、下痢や体重減少が。毛球症が原因で併発するケースや腸内に潜む寄生虫が原因、また猫には分解吸収できない牛乳や食べ物アレルギー物質を与えたことで発症します。

幽門狭窄:胃の出口(幽門)が、正常に機能せず、閉じたままになる状態です。嘔吐のほかに、胃拡張の症状もみられ、治療は外科手術が必要です。

胃の腫瘍:悪性の場合は、食欲不振・体重が激やせ・体力が衰弱などの症状があらわれます。リンパ肉腫などが原因で、外科手術や化学療法が行われます。

機能性胃炎:胃の働きが突然止まる病気です。明確な原因は不明、心身のストレスや胃に病気が存在する場合などが考えられます。水溶性の流動食を少しずつ与える・胃の運動機能を正常に促すための薬の投与などで治療します。

炎症性腸炎:嘔吐が慢性的になります。食欲は減退しないので、気づきくい病気です。リンパ球・好酸球、好中球等などの炎症性細胞が消化管粘膜に侵入、広がっていくことで発症します。

猫汎白血球減少症:パルボウィルスが原因で発症。便の中に多数排出されます。予防はワクチン接種です。

便秘:排便をしながら、嘔吐します。食欲はあり食べては吐くことを繰り返す場合も。浣腸をして治療するほか、与えている餌の見直し、トイレを清潔に保ち、猫ががまんしないような環境を作るなどの配慮が必要です。病気や事故が原因の場合は、根本の問題を解消することが優先されます。

肝リピドーシス:肝臓に脂肪が多く蓄積する病気です。はっきりとした原因はわかりませんが、肥満の猫がかかりやすいといわれています。この病気の猫が、24時間餌を食べないと命に関わる重篤なケースになります。この病気に対しては、肥満予防が一番重要な課題です。

肝性脳症:血管のつながりや肝臓の働きに先天的に問題のある猫は、食べ物が消化される時に発生する有害物質を、肝臓で処理されずに、体内に血液と一緒に送られてしまいます。結果、毒物は脳に入り、さまざまな神経症状を発症、これを肝性脳症といいます。

食後数時間内に、ヨダレをたらし痙攣発作を起こします。治療は、体内のアンモニア発生を抑える薬の投与と低たんぱくの餌を与えます。血管のつながりに問題がある場合は、手術をします。

門脈体循環シャント:肝臓内の血管異常により、高アンモニア血症、中枢神経症状を引き起こします。嘔吐以外にも、涎を垂らす・歩行が困難になる・痙攣発作が起きる、発育が不良、食欲が一定でないなどの症状がみられます。程度によっては投薬や治療は外科手術になります。

尿毒症:腎炎・腎不全・尿路症候群等の病気が進行したときに現れる症状です。食欲がなくなり、嘔吐や下痢を繰り返します。症状が悪化すると、昏睡状態に陥って死に至ります。治療は緊急で、24時間の点滴を行います。長期的に体内の有害な物質を取り除くための血液透析や腹膜還流を施す場合もあります。

喘息:猫の咳は、嘔吐と似ています。喘息は朝方によく咳き込みます。頻度はさまざまで、軽い場合は月に1回から週に1回程度、ひどくなると毎日咳こみます。泡状や毛の入った胃液の吐瀉物を見つけた場合は嘔吐です。吐くような仕草をしても何も出ないてこない場合は、喘息と考えられます。タバコやスプレー、ホコリ、餌などが原因に。環境を見直しましょう。

膀胱炎頻繁に水を飲み排尿を繰り返す場合は、膀胱に炎症を起こしている疑いが。残尿感があるので何回もトイレに行くのですが、尿の量は少ないです。悪化すると尿が濁ったり血が混じる症状も。細菌感染が原因の場合がほとんどで、治療は抗生物質の投与です。

先天性疾患:小食で、食べては吐くということを繰り返す。細身ですぐ体調を崩しやすいなどの症状は、生まれたときからの体質が原因の場合も。たとえばビタミンEを体に上手く吸収することができないという疾患の場合、吐くという行為を繰り返し体調の不良を引き起こすそうです。ビタミンEのサプルメントを処方してもらうと劇的に改善されるので、このような症状で気になる場合は、一度動物病院に相談しましょう。

多頭飼育の場合は行動をきちんと観察して

引用元:http://goo.gl/xSPRXO

猫を多頭で飼っていると、吐瀉物がどの猫のものか見分けなくてはなりません。異常な内容物を見つけたときは、何度も吐くを繰り返す猫はいるか?食欲はあるか?トイレに行って排泄物が出ているか?など、それぞれの様子を観察してあげてください。

まとめ

猫は毛玉を排出するためなど、よく吐く動物ですが、放っておくと、進行してしまう病気が原因だったりもします。特に元気がなくなったり食欲がないなどいつもと違うときは、頻度や嘔吐物の内容、猫の行動などをしばらく注意して観察しましょう。おかしいと気がついたら、かかりつけの獣医に診てもらう事をおすすめします。出来れば吐瀉物を保存して病院で見てもらうとより的確な診断につながります。