猫も風邪を引く?7つの症状と3つの治療法。原因と治療費

皆さんは季節の変わり目などに風邪を引くことはありませんか?
夏風邪をこじらせてしまったり、ストレスから体調を崩してしまったり・・・

では、猫たちはどうでしょうか?
私達と同じように風邪を引くのでしょうか?

風邪は万病のもと、場合によっては命にかかわる危険があります。

症状が軽ければ自然に治っていることもありますが、猫は体調が悪いとき本能的にそれを隠そうとします。ですから、日頃から気をつけていないと猫の体調変化に気づくことは難しいと言えます。

もちろん予防することが一番大切ですが、まさかの時に備えて猫風邪の症状や治療法と合わせて見ていくことにします。

猫も風邪を引く?

猫も私たちと同じようにくしゃみや鼻水、発熱と言った諸症状を伴う風邪を引きます。
特に抵抗力の少ない子猫や免疫力が落ちるシニア猫は、日頃から十分体調管理に注意しましょう。

猫風邪の主な特徴

猫風邪は人間の風邪と比べてどのような違いがあるのでしょうか?
猫風邪の主な特徴をまとめてみました。

ぼーちゃん
猫風邪って人間にもうつるのかな?
●猫同士の接触によりウイルスや細菌などに感染することが原因で発症する。
人間に感染することはない。
●人間の風邪に比べて感染力が強い傾向がある。

●生後2~3ヶ月の子猫がかかりやすい。(母猫からの抗体が無くなるため)
●症状は鼻に出やすい。(猫ウイルス性鼻気管炎を発症していることが多い)
●感染すると体内にウイルスが留まり続けるため、再発しやすい。
●複数の病原体に複合感染しやすい。
慢性化しやすい

猫風邪の種類

猫風邪は原因となる病原体によって主に以下の3種類に分類されています。

●猫ウイルス性鼻気管炎:FVR(Feline viral rhinotracheitis)
●猫カリシウイルス感染症:FCV(Feline calicivirus)
●猫クラミジア感染症

主な病原体はヘルペスウイルス、カリシウイルス、クラミジアなどで、複数同時に感染した場合、重篤化することがあるので注意が必要です。

猫ウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症をまとめてウイルス性呼吸器感染症と呼ぶことがあります。2~10日間の潜伏期間を経て発症するため、2種類の感染症を区別することは極めて困難と言えます。
ぼーちゃん
恐いのは免疫力の低下による二次感染子猫やシニア猫には特に注意が必要だよ。

猫風邪=ウイルスや細菌などの病原体によって風邪のような諸症状を引き起こす感染症。インフルエンザのように感染力が強い

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猫風邪7つの症状

猫風邪に見られる主な症状は、くしゃみ、鼻水、40度以上の発熱、目やに、食欲低下などです。
複合感染する場合があるので、どのような症状かを慎重に見極める必要があります。

猫風邪に見られる症状

猫風邪には次のような7つの症状が見られます。猫風邪は複合感染したり、慢性化しやすいので注意が必要です。

□くしゃみ
□鼻水・鼻詰まりによる口呼吸
□結膜炎による目ヤニ・角膜炎
□咳
□口内炎
□発熱(40度以上)
□食欲不振

猫風邪の原因

猫風邪はウイルスや細菌などの病原体に感染することが原因で発症します。潜伏期間があるため、複数の病原体に同時感染することもあり、感染力が強く慢性化しやすいと言う特徴がありました。
では、猫たちは一体どのようにして病原体に感染するのでしょうか?

猫風邪の原因となる病原体

猫風邪の原因となる病原体には次のような種類のウイルスや細菌があります。

●ヘルペスウイルス
●カリシウイルス

●クラミジア(偏性細胞内寄生性、細胞偏性寄生性)
●マイコプラズマ(細胞壁をもたない、極めて小さい真性細菌)

偏性細胞内寄生性、細胞偏性寄生性:細菌とウィルスとの中間に位置する病原菌。人工培養することができない菌であり、動物細胞内でのみ増殖することができる。真正細菌(しんせいさいきん):バクテリア。分類学上のドメインの一つを占める生物群。原核生物の一群。日常的には細菌と呼ばれることが多い。新たに発見された古細菌と区別するために真正をつけて呼ぶ。

引用:役に立つ薬の情報~専門薬学~/Wiktionary日本語版

病原体の感染ルート

ウイルスや細菌などの病原体は猫同士の接触によって感染します。外猫の大半が何らかの病原体を持っている可能性が高いので、猫は外に出さないように注意して室内飼いに徹することが大切です。
ところが、一切外に出していないのに猫が病原体に感染してしまう場合があります。それは、ズバリ人間が病原体を外から室内に持ち込んだからなのです。
では、どのようにすれば病原体から大切な猫たちを守れるのでしょうか?

病原体を持ち込まないために

病原体を室内に持ち込まないため、私達人間が気をつけるべきことについてまとめてみました。

□風邪の症状が見られる猫には触れない
□家に帰ったらうがい・手洗いを習慣化する。
□野良猫に接触した衣類は着替える

日頃からうがいや手洗いをすることは、私たち自身が健康でいられることにもつながっていますね。ぜひ、習慣化したいものです。

猫風邪3つの主な治療法

猫風邪は原因となる病原体によって主に3種類の感染症がありました。潜伏期間があり複合感染するため、厳密な区別は難しいと言われる猫風邪ですが、それぞれの特徴や治療法について見ていくことにしましょう。

猫ウイルス性鼻気管炎:FVR

「猫の鼻かぜ」「猫のインフルエンザ」とも呼ばれ、猫のヘルペスウイルスが原因で起こる猫風邪の一つです。

猫ウイルス性鼻気管炎の特徴

●冬場に多く見られる。
猫カリシウイルスやクラミジアと混合感染しやすい
●子猫の時に感染し、再発を繰り返す場合がある。
●ヘルペスウイルスの潜伏期間は約2日~10日
悪化すると、肺炎や流産、失明など深刻な症状を起こすことがある。

生後数週間の子猫は特にヘルペスウイルスに感染しやすく、症状も悪化する傾向があります。十分な注意が必要です。

□原因:ヘルペスウイルス
□初期症状:くしゃみ・鼻水・涙・目やに・せき
□治療法:抗ウイルス剤

猫カリシウイルス感染症:FCV

最悪時は、呼吸困難、急性肺炎を起こし、命に危険が及ぶこともある感染症です。

猫カリシウイルス感染症の特徴

●生後2~3ヶ月の子猫が感染しやすい。
悪化すると命にかかわることがある。
●目やに、鼻水、くしゃみ、発熱と言った症状以外に口腔内に水疱や潰瘍が生じ、痛みからよだれが多くなることがある。

□原因:カリシウイルス
□初期症状:口内炎
□治療法:インターフェロン注射

インターフェロン: 種々のウイルスや誘発剤の刺激によって体内で作られるタンパク質の一種。ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス作用、抗腫瘍作用、免疫増強作用が期待される。症状が重い場合注射するが、子猫などは体に負担のかかりにくいようインターフェロン入り点眼薬を使う。インターフェロンは免疫力を高める目的のために投与する。

猫クラミジア感染症

ネコクラミジアという細菌の一種によって引き起こされる感染症です。抗生物質の投与で細菌を消滅させますが、体内にクラミジアが潜伏していた場合、再発と他の猫にも感染する恐れがあるので、クラミジアを完全に撲滅させることが肝心です。

猫クラミジア感染症の特徴

●目の炎症から始まることが多い。
●長引いて慢性化しやすい。
●目やに、鼻水、くしゃみ、発熱と言った症状以外に口内炎、肺炎、多発性関節炎などが見られる。
重症化した子猫は、脱水症状や肺炎を起こすことがある。
猫クラミジアに有効な抗生物質がある。

□原因:クラミジア
□初期症状:くしゃみ・鼻水・せき、結膜炎
□治療法:抗生物質の投与。点眼薬、点鼻薬。

抗生物質は二次感染を防ぐために投与します。
ぼーちゃん
猫風邪と言われる感染症の3つの主な治療法をまとめてみたよ。
(1)ヘルペスウイルス→抗ウイルス剤の投与
(2)カリシウイルス→インターフェロン注射
(3)クラミジア→抗生物質の投与

ヘルペスウイルスやカリシウイルスを直接やっつける特効薬は残念ながらありません。抗ウイルス剤の投与や栄養補給をし、猫の体力が回復するのを待ちましょう。

猫風邪には予防が一番!

冬から春にかけての季節は気温が低く、また室内で暖房器具を使うことでさらに湿度も下がります。このように気温や湿度が低下するとウイルスが活性化するため、特に注意が必要です。インフルエンザを予防するため、加湿器を使うなど工夫されているご家庭も多いと思います。

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参考:survival test with for viruses(1961年 G.J.Harper他)

ウイルスや細菌の特徴

猫風邪の原因となる病原体(ウイルスや細菌)には次のような特徴があります。

低温・低湿度を好むウイルスが多い。
●ウイルスや細菌は乾燥すると空気中に浮遊し、接触しやすくなる。

ウイルスは低温・低湿度の環境を好む。

ウイルスと免疫機能

病原体(ウイルスや細菌)と免疫機能には次のような関係があります。

●鼻や喉の粘膜は乾燥すると免疫機能が低下し、ウイルスや細菌に感染しやすくなる。
●体温低下に伴う免疫力の低下は、病原体(ウイルスや細菌)に対する抵抗力を弱める。

健康維持に不可欠な免疫力は体温が1度下がると30%低下すると言われています。
ここで陥りやすい間違いがあります。それは、ウイルスの好む低温・低湿度の環境は冬場に限らないと言うことです。エアコンの普及している人間にとって便利な環境は、ウイルスにとっても好環境になりやすいと言えます。
例えば、インフルエンザウイルスの生存率は紫外線などに関連すると考えられていますが、温度32度、湿度50%で実験したところ、6時間後のウイルス生存率は0と言う結果が出たそうです。
単純に温度と湿度のみでウイルスの生存率が決まるわけではありませんが、室温と湿度に関して参考になるデータの一つと言えるでしょう。

ワクチン接種で感染症の予防を

インフルエンザを予防するため、ワクチンの接種をする方がいらっしゃると思います。もちろんワクチンで感染を100%予防できるわけではありません。ですが、大切な家族である猫たちがもし感染しても軽症ですみ命を落とすことが防げるのであれば、やはりワクチンの接種が必要であることは明白です。
3~5種類の病気を同時に防ぐことができる3種~7種混合のワクチンがあります。3種混合ワクチンが一般的で、6千円前後の費用がかかります。
ただし、免疫力が低下している時に接種すると発病することもあるので、接種前に予め動物病院で健康診断をしておきましょう。

ワクチンの予防接種で大切な猫を感染症から守りましょう。
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まとめ

いかがでしたか?
猫風邪は人間の風邪と違って、感染しやすく慢性化しやすい怖い病気です。注意したいのは次の3点です。

●猫を外に出さない。
●病原体を室内に持ち込まない。
●定期的にワクチンの接種をする。

普段から猫の体調に気をつけておくことはもちろんですが、くしゃみや鼻水など猫の体調の変化に気づいたら、病院に連れて行き獣医さんの指示に従いましょう。「家族の健康は私が守る!」と言う強い気持ちが大切です。

ぜひ、可愛い猫ちゃんとのハッピーライフを♡